衣装はいらない

 これまで着ていた背広やワイシャツ、革靴を思い切って捨てました。

 もちろん、自分で選択してきたものですが、仕事の役割や他を意識して選んでいたような気がします。そして、いつのまにか、衣裳に合わせた人間になっていたのかもしれないと思います。

みなさんは、今、どんな衣裳をまとっていますか?それは自分の内なる声で選んだものですか?

自分が今着ているものを脱ぎ捨てなければ、前へは進めない。その決意から、今回、大量の整理、廃棄を行いました。写真は、あまりに捨てすぎたので、あわてて、無印のシャツを何枚か買ってきたものです。袖を通すと、柔らかく動きやすく、気持ちが軽くなったような気がしました。

でも、そのシャツを着て、原稿を書きながら気づいたのです。着るものを変えるよりも、もう、何かを着て、見せることも、つくろうこともない、裸の自分でかまわないのだということを。裸の自分を見てもらえればいいのだということを。

そんなことを描きたかったのか、原稿用紙で10枚程度の童話『はだしの大統領』を一気に書き上げました。良い作品です。どこかで、みなさんにも読んでいただけたらと思います。