過去の自分 VS 現在の自分

「時間が無い」という言い訳を長くしてきたせいか、完成していない作品(書きかけ、構想メモ等)がたくさんある。それぞれに書きたかった想いもあり、完成に近いものもあるから執筆には効率的ということで、過去に書いたものをまとめ始めたのが2か月前。

 設定を今風にアレンジしたり、描写を細かくしたり、それなりの作品は完成していく。ただ、何となく心は躍らず、筆が進まない。仕事としては進められるが、指が自然に動かない。そして、この1週間、ついに完全に筆が止まってしまう。

 自分がかつて書こうとしたものだから、必要性はあるし感動もある。しかし、それが今どうしても必要かと問われると何かが違う。必要としていたのは「過去の自分」。「現在の自分」は、発想も感覚も変わっているのだ。

「過去の自分」と「現在の自分」で闘うのは、レベルは同じで、どちらも譲らない。「過去のウルトラセブン」VS「現在のウルトラセブン」の勝負のようだ。決着がつかない。この闘いを2か月近くやっていたのだが、あまりに消耗が激しく不毛。カラータイマーもなり始め、見かねて、「未来の自分」がレフリーストップ。  

ブレイクスルーということで、過去の未完の作品やメモはすべて捨てることに。データ含め、きれいに捨ててしまうと、気持ちはスッキリ。もう一度、今を生きて、生きている中で生まれてきた題材を今の発想で書き上げていく。きっと自分は、作品以外でも、人生の中で、「過去の自分」VS「現在の自分」の消耗戦を繰り返してきたのだと思う。「過去の自分」の考えにとらわれることなく、「現在の自分」を生きることに集中していく。そんな当たり前のことを気づかされた2か月でした。時間ロスは大きかったけど、これも必要な時間だったのだと思い、再スタートです。